いつもの朝の風景 「もう、行くんですか？」 まだるっこい様子でベッドに寝転んだままカカシがすぐそばに声をかけると、着替える手はそのままにイルカがふりむく。 ちらりと時計へと目をやり、 「ええ、もう行かないと」 にっこりと微笑んだ。 その笑顔とは反対にカカシは情けない泣き顔になり、イルカの腰にすがりついた。 「え〜、寂しいよ〜」 その様子に苦笑をもらし、イルカはベッドに腰掛けるとそっとカカシの髪を梳く。 「ほら、そんなこと言わないでくださいよ」 目じりに涙を浮かべて見上げてくる姿は、まるで子供である。 その姿にもう一度苦笑をもらすと、唇に軽くキスを落とす。 「ね？」 微笑まれて一瞬大人しくなったかと思ったが、やはりそこはカカシなわけで、再び駄々をこねながら抱きしめる腕に力をこめる。 「イルカさん〜。行かないで〜」 「カカシさん…」 困った顔をしつつも腕を外そうと手に力をこめる。…が、びくともしない。 （無駄に上忍なんだから…） ため息を一つこぼし、もう一度ちらと時計を見る。 「カカシさん、もう本当に…」 言いかけたイルカの声をカカシがさえぎった。 「昨日はあんなに好きだって言ってくれたのに〜」 「なっ…！？」 思わぬ言葉にイルカは言葉を失い、顔までも赤くなった。 そんなイルカを知ってか知らずか、カカシは抱きしめた腕はそのままにぐりぐりとイルカの腰に頭を押し付けている。 「俺以外もう見ないでください〜」 その言葉にぷちっと何かが切れた。 普段ならばそのまま真っ赤になって頷いてしまいそうだが、今はそんな時ではない。 「いいかげんにしなさい！ アカデミーに遅刻するでしょう！」 イルカは女だとか中忍だとかそんなのもは超越してしまったもの凄い力でカカシを引きはがすと、ベッドへと放り投げた。 そしてそのまま部屋を出て行く。 もちろん、釘をさすことも忘れない。 「あなたも任務でしょ！ ナルトたちが待っているんですから遅刻しないで下さいね！」 バタンと乱暴に扉が閉まり、つかの間の静寂が訪れる。 そして、カカシはというと… 「イルカさ〜ん(泣)」 ベッドに放り出された格好のまま、情けない声を出していた。 そしてもちろん、任務には…遅刻した。 |
別にイルコさんでなくてもいいんだけど、あえて。(笑)
カカシはあほだし。（私のポリシー！って誰も聞いちゃいねえ/笑）
一応、これにはイメージ曲というものがあります。
Skoop On Somebodyの『潮騒』と言う曲。
本当はもっとシリアスな曲。不倫の曲（たぶん）だし。
しかし、どうも私が好きになる曲って背徳感あふれるものばっかし。
不倫とか友達の彼女を好きになるとか。何で…？