SNK大作戦！！（サスケとナルトをくっつけよう大作戦！！） 「サクラちゃ〜ん！！ どうしようってば〜…」 ナルトが泣きそうな顔で駆け寄ってくる。 普段は元気がとりえのナルトがそんな顔をしていれば誰でも驚くだろう。 サクラももちろん例外ではなかった。 「どうしたの！？ ナルト！」 問いただしてみれば、目じりに涙を浮かべてすがり付いてくる。 「アタシ…何か変だってば…」 「何が？ 一体どうしたの？」 あまりにも必死なナルトにサクラも不安になってくる。 だが、くわしく聞いてみない事には何も始まらない。 とにかくサクラは先を促した。 が…。 「サスケの事を見ると、何かドキドキするんだってば…」 返ってきた言葉に目が点になった。 それは…。 サクラが脳内を真っ白にしている目の前で、ナルトは見当違いの方向に悩んでいた。 「アタシ…病気なのかなぁ…」 そんなナルトをサクラは点目のまましばらく眺めていたが、いきなり復活した。 だが、行きすぎて内なるサクラが大全開。 いきなり、がばっとナルトを抱きしめた。 「きゃ〜！ ナルトったらかわいいっ！ メルヘンゲ〜ット！！」 「え？ サ…サクラちゃん！？」 豹変したサクラにナルトは戸惑うばかりだった。 だが、サクラはそんなものに構っちゃあいない。 これまた突然ナルトを引き剥がすと、サクラの瞳がキラ〜ンと輝いた。 本能的にか思わずナルトは怖気づくが、サクラの悪魔バリの微笑みにコロッとだまされてしまう。 「大丈夫よ！ それは病気なんかじゃないわ。私にまかせなさい！」 ナルトは普段からサクラをとても信用していた。 故に、その行き過ぎたまでの力の入りようにすっかり信じきってしまった。 「うん。わかったってば。何か安心した〜。さっすがサクラちゃんだってば。それじゃあ、明日ね〜！」 ナルトは最初の半泣きとは裏腹に、まるで全てが解決したようなすっきりとした笑顔で帰っていった。 そして、残されたサクラも笑顔。 「ふふふふ…。これは作戦を考えねば」 ものすごく楽しそうだった。 浅い眠りの中でカカシはピンク色のチャクラが近付いて来るのを感じていた。 これはとてもよく知るもの。 だからこそ、とてつもなく起きたくなかった。 だが、カカシの思いなど知る由もなく―いや、知っているのかもしれない―それは容赦なくやってくる。 「おっはようございま〜す！」 バターンと扉が開け放たれた。 重いまぶたを開ければサクラが満面の笑みで立っている。 「ほら、先生！ 早く起きて！」 「ん〜」 急かされてもカカシの動きは緩慢で、しきりに目をこすっている。 「先っ生！」 その様子に大きな声を出したサクラの腕をカカシは引っ張った。 自然と顔が近づく。 カカシは止めておけばいいのに、にっこりと笑いながらサクラをからかう。 「サクラ…いくら先生とはいえ、男の部屋に一人で来るのはどうかと思うな？」 だが、サクラは少しもひるむ事なく、こちらも笑顔で応戦する。 「いやぁだ！ カカシ先生に出来るわけないじゃない。イルカ先生に微笑んでさえも貰えなくなるわよｖ」 一瞬にしてカカシは凍った。 そして、さらにサクラは追い討ちをかける。 「こんな事言われましたって報告しようかしら？」 あくまでも笑顔で。 一転してカカシはサクラに泣きすがった。 「あぁっ！ ごめんなさい！ 言わないでぇ〜」 カカシにとってイルカに嫌われることは死よりも恐ろしかった。 「え〜っ。どうしようかなぁ」 「わ〜！ 何でもします〜！」 その言葉にサクラはニヤリと笑った。 上司を脅す部下とは恐ろしい。 カカシはそこに悪魔の微笑みを見た。 「で…何をしたらいいの？」 ようやく諦めたカカシにサクラは昨日のナルトとのやりとりをかいつまんで話した。 それだけでもう理解してしまった。 「つまり、二人をくっつけるのに協力しろと」 「そういうこと！」 時間の問題だと思うけど…とは声に出さないでおいた。 せっかくのやる気に水を差せば何をされるか…。 何をも恐れないカカシだったが、イルカとサクラだけは怖かった。 そんなカカシを知ってか知らずか、サクラは続ける。 「協力してくれたら良いものあげるわ」 「何…？」 全く期待せずに問いかけたが、返ってきた答えに叫んでしまった。 「イルカ先生の水着写真」 「何――――っ！！」 カカシは思わずサクラの両肩をがっしりと掴む。 「アカデミーの時にみんなで川遊びをしたの。そのときの写真」 カカシはキラ〜ンと目を輝かせた。 「喜んで協力させてもらいましょう！」 しかし、やっぱりカカシは報われないもので…。 少し遅れてカカシとサクラが集合場所についてみれば、サスケとナルトはいちゃついていた。 「あら〜？」 サクラは不思議そうにしていたが、おそらくサスケが何らかの行動を取ったのだろう。 幸せそうな二人にサクラはもうどうでもよくなってしまった。 ただ、カカシだけが割を食う。 サクラは二人を指さしながらカカシを見上げると、にっこりと笑った。 「…って事だから写真はなしねｖ」 全くもってぬか喜び。 カカシはその場で泣き崩れると、その日は一日中沈みっぱなしだった。 そして、任務が終了すると半泣きでイルカの元へと向かった。 「イルカさ〜ん…っ」 「どうしたんですか？？？」 泣きつかれたイルカは全くもって訳が判らなかったが、カカシがあまりにも悲しそうだったため、好きなように甘えさせてやった。 結果的にはカカシも幸せになったので、よかった…のかな？ |
SNKという言葉に某ゲーム会社の名前を連想した方は私の仲間です。(笑)
といっても、私は今はやっていませんが。KOF’98までです。
ってそんな事はどうでもよくて。
この話はナルコなのか…？と思いましたが、まあいいやとここに配置。
ずいぶんと前からネタだけあって、書いてませんでした。
ようやく、書き上げて一安心。やっぱりカカシは災難だなぁ。(笑)